遺産分割協議書とは?相続手続きでよく聞く書類をわかりやすく解説

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相続手続きを進めていると、「遺産分割協議書が必要です」と言われることがあります。
司法書士や税理士、金融機関から説明を受けて初めて耳にする方もいれば、「名前だけは聞いたことがある」という方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には、
「遺産分割協議書って何?」
「なぜ必要なの?」
「ただの書類なの?」
と疑問に感じる方がほとんどです。
この記事では、遺産分割協議書とはどのような書類なのか、なぜ必要なのかについて、できるだけわかりやすく解説します。

遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合って決めた相続内容を書面にしたものです。
例えば、お父様がお亡くなりになり、

  • 自宅はお母様が相続する

  • 預貯金はお母様が相続する

  • 土地は長男が相続する

という内容で家族が合意したとします。
その合意内容を文書にまとめたものが遺産分割協議書です。
つまり、遺産分割協議書は「相続人全員で決めた内容を証明する書類」といえます。

遺産分割協議とは何が違うの?

よく混同される言葉に「遺産分割協議」があります。
遺産分割協議とは、相続人全員で財産の分け方を話し合うことです。
そして、その話し合いの結果を書面にしたものが遺産分割協議書です。
簡単にいうと、

  • 遺産分割協議=話し合い

  • 遺産分割協議書=話し合った結果を書いた書類

という違いがあります。

なぜ遺産分割協議書が必要なの?

多くの方は、
「家族で決まっているのだから書類なんて必要ないのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、相続手続きでは第三者に対して「相続人全員が合意している」ことを証明する必要があります。
例えば、

  • 法務局で相続登記をする場合

  • 銀行で預貯金を解約する場合

  • 証券会社で株式の名義変更をする場合

などです。
口頭で、
「家族みんな納得しています」
と言っても、法務局や金融機関は確認することができません。
そのため、相続人全員が合意した内容を書面にした遺産分割協議書が必要になるのです。

相続人全員の合意が必要です

遺産分割協議書で最も重要なポイントは、相続人全員の合意が必要ということです。
例えば、

  • 配偶者

  • 長男

  • 長女

の3人が相続人である場合、
お母様と長男だけで決めても遺産分割協議は成立しません。
長女も含めた相続人全員が合意する必要があります。
相続人のうち一人でも欠けている場合、その遺産分割協議書は問題となる可能性があります。
そのため、相続手続きではまず戸籍を集めて相続人を確定することが重要になります。

「相続人は私だけです」と思っていたら

実際の相続手続きでは、
「相続人は私だけです」
と思っていたものの、戸籍を調査すると別の相続人が判明するケースがあります。
例えば、

  • 前婚の子どもがいた

  • 亡くなった兄弟の子どもが代襲相続人だった

  • 長年連絡を取っていない兄弟がいた

などです。
そのため、遺産分割協議書を作成する前に、まずは誰が相続人なのかを正確に確認する必要があります。

実印と印鑑証明書が必要になります

一般の方が意外と知らないのが、遺産分割協議書には実印と印鑑証明書が必要になるということです。
遺産分割協議書には、通常、相続人全員が署名し、それぞれ実印を押印します。
さらに、その実印が本人のものであることを証明するため、印鑑証明書を添付します。
そのため、
「印鑑証明書を持っていません」
という場合には注意が必要です。
実際には、
「印鑑登録をしていない」
というケースも少なくありません。
印鑑証明書は役所で発行される証明書であり、事前に印鑑登録をしていなければ取得することができません。

実印とは何ですか?

実印とは特別なハンコのことではありません。
市区町村に印鑑登録したハンコのことを実印といいます。
高価なハンコである必要はありませんが、印鑑登録がされていなければ実印として使用することはできません。
相続手続きを進める際には、実印の有無や印鑑登録の状況を確認しておくとスムーズです。

遺産分割協議書は誰か一人が作ればいいものではありません

遺産分割協議書は単なる書類作成ではありません。
まず、

  • 誰が相続人なのか

  • 相続財産は何があるのか

  • 相続人全員が合意しているのか

を確認する必要があります。
その上で、相続人全員が内容を確認し、署名・押印して完成します。
そのため、「とりあえず書類だけ作ればいい」というものではありません。

遺産分割協議書が必要になる代表的な手続き

遺産分割協議書は様々な相続手続きで利用されます。
代表的なものとしては、

  • 相続登記

  • 預貯金の解約

  • 株式の名義変更

  • 投資信託の相続手続き

  • 自動車の名義変更

などがあります。
相続財産の内容によっては複数の手続きで利用することになるため、大切に保管しておくことが重要です。

まとめ

遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合って決めた内容を書面にしたものです。
相続登記や預貯金の解約など、多くの相続手続きで必要になります。
また、遺産分割協議書を作成するためには、

  • 相続人全員の合意

  • 相続人全員の署名

  • 相続人全員の実印

  • 相続人全員の印鑑証明書

が必要となるのが一般的です。
相続手続きでは、まず相続人を正確に確認し、そのうえで適切な遺産分割協議書を作成することが大切です。
遺産分割協議書の作成や相続登記でお困りの際は、お気軽に司法書士へご相談ください。