遺言書という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
テレビドラマや映画などで「遺言書が見つかった」という場面を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際に遺言書がどのようなものなのか、何のために作るのかについては意外と知られていません。
相続のご相談を受けていると、
「遺言書って必要なんですか?」
「何のために作るんですか?」
「うちはまだ関係ないですよね?」
というご質問をいただくことがあります。
そこで今回は、遺言書の役割について、できるだけわかりやすく解説します。
遺言書は何のために書くの?
遺言書は、自分が亡くなった後に財産を誰に引き継いでもらうのかを決めるための書類です。
例えば、
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自宅
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土地
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預貯金
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株式
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自動車
などの財産を誰に相続させるのかを自分で決めることができます。
遺言書というと、家族への最後の手紙をイメージする方もいます。
もちろん家族への感謝の気持ちやメッセージを書くこともできます。
しかし、遺言書の本来の役割は気持ちを伝えることではありません。
自分の財産を誰に引き継ぐのかを決めることです。
遺言書がないとどうなるの?
では、遺言書がない場合はどうなるのでしょうか。
例えば、お父様がお亡くなりになり、
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お母様
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長男
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次男
が相続人だったとします。
その場合、
「実家は誰が相続するのか」
「預金はどう分けるのか」
「売却するのか」
といったことを相続人全員で話し合う必要があります。
家族仲が良く、話し合いがスムーズに進めば大きな問題にならないこともあります。
しかし、相続人それぞれに考え方があります。
長男は実家を残したい。
次男は売却したい。
母は今後も住み続けたい。
このように意見が分かれることも少なくありません。
相続は財産の話であると同時に家族の話でもあります。
そのため、思っていた以上に話し合いが難しくなることがあります。
遺言書があると何が変わるの?
遺言書がある場合は、亡くなった方の意思を確認しながら手続きを進めることができます。
例えば、
「自宅は長男に相続させる」
「預貯金は妻に相続させる」
といった内容が記載されていれば、その内容を前提として相続手続きを進めることになります。
もちろん、すべての問題が解決するわけではありません。
しかし、亡くなった方の意思が明確に残されていることで、話し合いの負担が軽減されることがあります。
そのため、遺言書は残された家族のための準備の一つともいえます。
相続の相談でまず確認すること
相続のご相談を受けた際、比較的早い段階で確認することがあります。
それが、
「遺言書はありますか?」
ということです。
なぜなら、遺言書の有無によってその後の手続きが大きく変わることがあるからです。
相続人を調査することも大切です。
財産を調査することも大切です。
しかし、遺言書が見つかれば、相続手続きの進め方そのものが変わることがあります。
そのため、相続が発生した場合は、まず遺言書がないか確認することが重要です。
遺言書はお金持ちだけのものではありません
「遺言書は財産がたくさんある人が作るもの」
と思われることがあります。
しかし、必ずしもそうではありません。
例えば、
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自宅しか財産がない
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預貯金がそれほど多くない
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家族仲が良い
という場合でも遺言書が役立つことがあります。
実際には財産の額よりも、
「誰に何を引き継いでもらいたいのか」
が重要です。
相続財産が多いか少ないかだけで遺言書の必要性が決まるわけではありません。
遺言書は残された家族のための準備
遺言書は、自分が亡くなった後のために作る書類です。
亡くなった後は、
「本当はこうしたかった」
「こういうつもりだった」
と説明することはできません。
だからこそ、生前に意思を残しておくことに意味があります。
誰に財産を引き継いでもらいたいのか。
どのように相続してほしいのか。
そうした意思を形にするのが遺言書です。
遺言書は自分のためだけの書類ではありません。
残された家族が困らないようにするための準備でもあります。
遺言書にはルールがあります
遺言書は大切な書類であるため、法律で一定のルールが定められています。
そのため、単に紙に書けばよいというものではありません。
ルールを満たしていない場合は、せっかく作成しても遺言書として認められないことがあります。
ただし、遺言書の書き方や種類については別のテーマになります。
今回はまず、
「遺言書は何のために作るのか」
という点を知っていただければ十分です。
まとめ
遺言書は、自分が亡くなった後に財産を誰に引き継いでもらうのかを決めるための書類です。
家族へのメッセージを書くこともできますが、本来の役割は財産の承継について意思を残すことにあります。
相続が発生すると、残された家族はさまざまな手続きを行わなければなりません。
その中で、遺言書が大きな役割を果たすことがあります。
遺言書は、残された家族が困らないようにするための準備の一つです。
まずは「遺言書は何のために作るのか」を知ることが、相続対策の第一歩といえるでしょう。